2018/04/25

選挙について 3 首相の決め方

2016年の国民投票において決まった2560年憲法では首相を選べるのは下院議員500人だけとある。しかし同じ日の国民投票では付加質問というのがあり、こちらも賛成多数で通過した。付加質問というのは2560年憲法が発布されてから5年間は改革のための臨時期間と考えて首相を選ぶ時は上院議員250人も参加できるという一時的条項である。これによって首相を決めるのは上下院750人の半数である375人以上で決まることになる。

2560年憲法が定めるところによると政党リストにある政治家だけから選ぶとあるが、上記の一時的条項には政党リストにない外部からの人も首相に選べることになっている。段階としては上下院合同議会での選出で375人以上の票を得ることがなかった時は下院の250人以上が上下院合同議会に外部の首相候補を議案にかけて上下院合同議会の3分の2である500人が賛成すると議案が通ることになる。

2011年の最後の下院選挙では二大政党であるプアタイ党265議席で民主党164議席だった。そしてプアタイ党は4つの政党と連立を組み302席で政権を担うことになりプアタイ党から首相が選出された。しかし次の選挙では上院250人は明らかに反プアタイ党なので首相を出すには下院で375人を集める必要がある。この条件はもう一つの二大政党である民主党でも同じことだが民主党の場合は上院での賛成者がいるのかということである。