2018/04/30

タイの選挙について 6 投票用紙1枚について

2560年憲法のもとで行われる次回の下院選挙は小選挙区350議席、比例区150議席で500議席を争うことになる。日本でも衆議院選挙は小選挙区と比例区に分かれていて2枚の投票用紙がある。タイでもこれまでは2枚の投票用紙だったのが次回からは1枚になる。これがかなりややこしく半日かけて調べたのをわかりやすく説明する。そしてこれまでの大政党ができることでの弊害をなんとか防ごうと凄まじい努力をしているのが分かると思う。

では次回の選挙に向けてどのような凄まじい努力をしているかと言うと、まずは2011年の最後の下院選挙では小選挙区が375議席だったのを350議席と減らしたことで選挙区が広がり候補者への負担が増えたのと比例区を125議席から150議席に増やしこれまでの比例区への分配方法を変えて選挙区で議席が取れなかった2位以下の候補者への票の配分を増やしたことである。まずは比例区をタイ全体を1区として考える。下記の表にある2011年下院選挙のプタイ党で計算すると、
有効投票数 32,525,504÷500議席=65,051
プアタイ党投票数 15,744,190÷65,051242議席から小選挙区で得た議席204を引いた38議席が比例配分となり議席が減ることになる。一方で民主党は比例での議席が17議席増えることになる。すなわち小選挙区で2位以下になった票がかなりあり小選挙区での議席数が少ないと比例での議席が増えるということである。     

2011年下院選挙

小選挙区
比例区
合計
投票数
プアタイ党
204
61
265
15,744,190
民主党
115
44
159
11,433,762
プームジャイタイ党
29
5
34
1,281,577
有効投票数合計



32,525,504

2011年下院選挙の数字を元にした次回下院選挙の比例区の議席数の変化で予想ではない。

小選挙区
比例区
合計
投票数
プアタイ党
204
3
242
15,744,190
民主党
115
6
17
11,433,762
プームジャイタイ党
29
なし
29
1,281,577
有効投票数合計



32,525,504