2018/04/30

タイの幻のメガプロジェクト

マレー半島の最も狭いクラ地峡近辺に運河を作りアンダマン海とタイ湾の間を船が航行できるようにするとマラッカ海峡経由に比べ1200kmの短縮となる横暴なプロジェクトは、早くも17世紀のアユタヤ時代ナラーイ王のころにできていたようである。1793年のラーマ1世のときにはアンダマン海側の防衛のためにバンコクから最短距離で軍艦がアンダマン海に出られるように運河が考えられた。
1882年にはスエズ運河の建設者レセップスがこの地域を探索して運河掘削計画を作ったがシンガポール港の優位を維持するという植民地にしていたイギリスの反対で頓挫した。
1973年にはアメリカ・フランス・日本・タイの四カ国が合同で平和的核爆発を用いた運河開削を提案したが後に中止となった。
続いて2001年にはタイの上院で検討委員会が出来て幅400m、深さ30m、全長135kmになるタイ運河9Aが上院では全員賛成で承認されたが国王プロジェクトである環境、地域、遺跡保護のプロジェクトに反するということで中止になった。
しかし今年になってタイ南部5県が共同でタイ運河協会を作りタイ南部経済振興のために幻のメガプロジェクトを復活させようとしてる。