2018/05/16

タイにおいての人とサルとの共存について

タイには何種類かのサルが生息しているが一番多いカニクイザルは、ミャンマーからベトナム、マレー半島、フィリピン、インドネシアなどに広く分布しているオナガザル科のサルでニホンザルやブタオザルなどと同じマカク属である。カニクイザルには多くの亜種があるほか、個体差もあって、毛色は灰褐色、褐色、黄褐色などと変化がある。

タイにはサルが住み着く祠が何ヶ所かある。祠が先にありサルが住み着いたのか、それともサルが住んでいた森に祠ができて森が少なくなりサルが餌を求めて祠に住むようになったのか。タイでサルと言えばロッブリーでロッブリー駅のそばにある祠にはおそらく500匹近くのサルが住み着いていると言われている。
このロッブリーの祠の伝説ではサルが住み着く森があり祠ができたと語っている。おそらく森が少なくなるにつれて祠のお供え物である果物のお下がりをもらうサルが住み着き住民はサルを崇め餌をやり始めたという気がする。タイの祠に住む主なサルはカニクイザルである。

タイ全土の50県に10万匹のサルがいてその中でもカニクイザルは街中や民家近くにいるので各種の問題が起こり、最近では人とサルとの共存が危うくなり始めているようでポンサパット・ポンジャローン警察大将を委員長とする動物保護小委員会ではロッブリー、クラビー、チョンブリー、トラン、プラジュアップキリカーン、ペッブリー、プーケット、ムックダハーン、サトゥーン、サラブリー、アムナートジャローン、バンコクのバーンクンティエン区の12県を緊急課題解決地区に指定して調査を進めている。現在出てきている案はサルが住める場所を探しサルに移住してもらうという案であるが、クラビー、トラン、サトゥーン、プラジュアップキリカーン、チョンブリー、プーケットという海沿いの県には191の島があり、これらの島にサルが住めるのかプーケットではガム島、パーイ島、マーリー島、ペー島、タナーン島での調査が終わり、サトゥーンではゴーイヤイ島での環境調査が終わったということである。一方サルと住民との問題が多いと思われるロッブリーには島がないのでプラヤーダーントン山、ソムポート山、エラワン山などの山への移住を考えているようである。


タイにおいての人とサルとの共存について